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実績表

 

国土交通省NETIS 旧登録製品 旧登録No. QS-080024-VE
高強度星型プラスチックスペーサ


-New Plastic Spacer for Reinforcing Bar Restraining Crack Outbreak due to Itself-

 

 


V115の場合
【各種資料・データ】

      

      
実績表

【当ページ解説目次】
・スペーサとは
・特徴および各種実験・シミュレーション結果
・リサイクルプラスチックへの取り組み
・コンクリートひび割れ防止について
・製品ラインアップ
・鉄筋用スペーサに関する基準
・NETISについて
・プラ・スターG使用による波及効果

☆ プラ・スターG使用現場 ☆

土木工事


長崎県高速道路下部工工事(NEXCO)


鹿児島県橋梁下部工工事(国交省)


福岡県床版工事(国交省)


鹿児島橋梁下部工(国交省)


福岡県浄化センター水処理施設(久留米市)


熊本県橋梁下部工(国交省)


鹿児島県函渠築造工事(国交省)


福岡県橋台工事(国交省)




建築工事
福岡県鞍手郡某ポンプ場建設現場 東京都小平市萩山マンション建設現場
福岡県東区和白マンション建設現場
東京都町田市某小学校建設現場


スペーサとは

1.コンクリート硬化前の鉄筋位置保持を目的として使用されるものです。
2.素材はコンクリート製、鋼製、プラスチック製などがある。
3.使用箇所は建築・土木の鉄筋コンクリート構造物やコンクリート二次製品です。

実は、現在社会的にも関心が高まっている耐震構造問題のなかで最も分かりやすい問題であるコンクリートのひび割れ原因のひとつがこのスペーサによる応力集中であることはあまり知られていません。にもかかわらず、従来どおりのドーナツ型プラスチックスペーサが使われ続けています。

従来型の欠点
1.形状が複雑でコンクリートを分断、ジャンカ(空隙)の発生を引き起こす。
2.熱膨張率の違いによりひび割れを誘発する。
3.水の浸透によりコンクリートが中性化、鉄筋の錆、コンクリート爆裂、構造物弱体化を引き起こす。
        
鉄筋コンクリート造のオフィスビルの場合には耐震設計をクリアしていれば良いというわけでなく、施工時にも有用な対策をとられなければ、長期的な構造部分の問題はそれほど改善されません。

※特に外壁仕上げをされないケースではコンクリートのひび割れや剥落がオフィス利用者だけでなく、近隣の歩行者などに与える悪影響や潜在的な危険性があると思われます。


※ただのひび割れと思っていても長い年月を経れば浸水によりコンクリートの剥落、鉄筋の錆、構造物弱体化まで引き起こします。


特徴および各種実験・シミュレーション結果


鉄筋コンクリート造構造物を建設・施工する際、型枠と鉄筋の間隔(かぶり)を保持するためにスペーサが使用されており、安価で使い勝手が良いことからプラスチック製、特にドーナツ型スペーサが多く使われています。しかし、プラスチックはコンクリートに比べ熱膨張率が高く、温度変化(昇温)でコンクリートの亀裂発生を誘発し、またその形状からコンクリートを分断しジャンカ(充填不良箇所)発生の原因となるためコンクリートの耐久性への悪影響が懸念されます。一方、コンクリート製スペーサにも重く、割れやすいことから作業性の問題や落下災害の危険性、また、鉄筋から脱落しやすいため、かぶり確保いう点から問題が指摘されていました。
(株)中央産業ではこれらの欠点を解消するため、平成17年より近畿大学産業理工学部と福岡県工業技術センターとの産学官連携でコンクリートの亀裂発生抑制に効果の高い新規星型プラスチックスペーサ「プラ・スターG」を開発しました。


プラ・スターG(星型スペーサ)の特徴
 ☆改善ポイント1:形状を簡素化したことで「コンクリートの充填度」を高めることができる
 ☆改善ポイント2:温度・乾燥応力解析に基づいた製品設計により「コンクリート表面への応力」が大幅に減少した


 ☆「コンクリートのひび割れを大幅に抑える」ことができる
 ※ ドーナツ型に比べ、通常の環境下(40度以下)では平均85%以上、ひび割れを抑えることができる
 ※ コンクリート製・モルタル製、鋼製スペーサと比較しても熱膨張の影響(ひび割れ)は同等である。

 ☆「縦筋への横使い」をすることで「コストダウン」も可能に!
  ※ 配筋状況に関わらず、最外部筋に装着できる為、コストが20~30%ダウンできる箇所がある!

 ☆「土木工事・建築工事・二次製品」と様々な場所で使えます!
  ※ コンクリート製スペーサに比べ、「軽い、割れない、鉄筋から外れにくい」ので使いやすい!
  ※ 材料強度もクリア!(圧縮強さ45.8N/m㎡)金属部品を使用していない為、純かぶりが確保できます!

 ☆「かぶり厚ごとの色分け」が可能です!!
  ※かぶり厚ごとに製品を色分けしました。付け間違えが減らせます!



 ☆原料にほぼ100%再生(リサイクル)プラスチックを使用しており「エコロジー」である

※詳細な実験結果は(社)日本コンクリート工学協会編・コンクリート工学論文集18巻第2号、2007年5月、pp13-pp19「コンクリートのひび割れの誘発を抑制する鉄筋用プラスチックスペーサの開発」阿部浩一*1、牧田英彦*2、塚本順*3(*1,2 近畿大学産業理工学部、*3 株式会社中央産業)著


※、ドーナツ型(下図)ではコンクリート(特に粗骨材)が製品本体により堰き止められ、材料が均一に混合されない。そのため、不十分な水和作用が起こり、その結果としてコンクリートに空隙、ひび割れが発生しやすくなる。一方、星型(上図)では材料が均一に混合され、適切に水和作用が行われるため、コンクリートが密実に硬化する

                   
※星型スペーサではドーナツ型スペーサに比べ、大幅にひび割れが減少していることが分かります。
☆参考許容ひび割れ幅
l 建築工事標準仕様書JASS5:0.3mm以下
l コンクリート標準示方書:0.0035~0.005C(C=かぶり厚さ)
l コンクリート工学協会:0.2mm以下
※繰り返し実験においても85%以上(40℃以下の通常環境下、その他の場合でも50%以上)ひび割れが抑えられていることが分かります 




※一般的にドーナツ型スペーサではコンクリート品質への悪影響(ひびわれや空隙発生)を考慮して、縦筋への装着(横使い)をしないように指導されています。しかし、星型の実験結果では縦筋へ装着(横使い)した場合でもひび割れの問題がほとんど発生しないことが示されています            

※スペーサは最外部筋への装着が最適であると思われます




※各種実験、解析は近畿大学産業理工学部阿部研究室で行ったものです。



※コンクリートは水と砂(細骨材)、砂利(粗骨材)が水和反応により硬化することで強度を持ち、建築物の構造体となります。
※ドーナツ型(左図)ではコンクリート材料(粗骨材、細骨材、セメントペースト)が均一に混合されない部分が多くなるため、不十分な水和作用が無数に発生する。つまり、通常想定している適切なコンクリートの硬化が行われない部分が多く存在することになる
※プラ・スターGでは製品の多くの部分でコンクリートの材料のなかでポイントとなる最大サイズの粗骨材(20mm)が通過するように設計している



※モデルCの場合、温度上昇、乾燥収縮にともなうコンクリート表面への温度応力、乾燥収縮応力がモデルAに比べ、大幅に低減している。そのため、星型スペーサの場合、コンクリート打設後、時間が経過してもコンクリートにひび割れが入り難い構造になると考えられる(プラスチックの熱膨張、乾燥収縮の問題も緩和される!)

リサイクルプラスチックへの取り組み

プラ・スターG製造用再生プラスチック原料について
○当社の主な再生プラスチック原料調達先
・A社:家電リサイクルプラントから再生プラスチック原料を引き取り、リサイクルを行う
・B社:溶接用ワイヤーリールやビールケースといった廃プラスチックを引き取り、リサイクルを行う
・C社:家電部品メーカーやプラスチック成形工場から廃プラスチックを引き取り、リサイクルを行う

 

※再生プラスチック原料を新たなプラスチック製品に利用する場合、重要なのはその原料が単一素材(当製品ではPP:ポリプロピレン)であることと、再生前製品の品質が安定していることです。単に価格の安い原料を使っていては製品品質の安定にはつながらず、有害物質が残留している可能性も全くないとはいえません。その点から当社では雑プラスチック回収業者からではなく、出所の明確な原料調達先を選定しております。このように、再生プラスチック原料を利用する場合、製造のしやすさと安全性、品質の安定化を図ることが重要だと考えます。


ペットボトルキャップの国内マテリアルリサイクルSDGsを推進しています

当社では(株)プラテクノマテリアル様と連携し、各自治体、病院、店舗等より集められたペットボトルのキャップをリサイクル(洗浄・粉砕)し、星型スペーサの原料として使用しております。このキャップのリサイクルによる売り上げは聖マリア病院様などで行っているiサイクル活動(途上国における国際協力事業の支援)に役立てられています。


○製品色のバラつきについて
プラ・スターGではリサイクルプラスチックを使用しているため、色のバラつきや色ムラが発生することがあります。しかし、随時製品の品質確認を行っており、使用には問題ありませんのでご了承ください。

○余ったスペーサ、破損したスペーサ他の回収
余ったり、破損して使用できない星型スペーサやその他ポリスペーサの引き取り、回収も行っております。こちらも洗浄・粉砕して星型スペーサや他スペーサの材料として利用します。当社ではプラスチック製品のアップサイクル(マテリアルリサイクル)を推進します。
※星型スペーサは単一素材(PP,ポリプロピレン)のみを使用しているため、アップサイクル可能な製品です。

さらに、建設現場で同様に廃棄されているタイワイヤ空リールなどPP製品の回収、リサイクルも行っておりますのでお声掛けください。




※CO2削減効果(74% LESS CO2)
 スペーサの原料としてプラスチック(PP)製品をリサイクルした場合、一般焼却(ゴミとして捨てられる)された時と比べて、CO2排出量は約74%削減されます。(R3年度九州電力、当社実績)総量としては、年間で約370tのCO2削減に貢献していることになります。

コンクリートひび割れ防止について


一般的なオフィスビルの場合、コンクリート打設にかかる費用は約3040%を占めると思われます。そこで使用素材や施工方法を変えることもひとつの手段ですが、全体工事費の0.010.02%しか占めないスペーサを「プラ・スターG」に変更するほうがはるかにメリットが高いと思われます。

参考図


    ●プラ・スターG50、D=10・13兼用、5角形


●プラ・スターG60、D=10・13兼用、5角形


        

【 注意事項 】
l適用鉄筋、かぶり厚に合った製品をご使用ください。
lポリプロピレンの融点は160~180℃となっております。これ以上の温度となる箇所での使用はお止めください。
l直射日光の当たる場所での長期保管はお止めください。
l製品が変形、破損している場合は使用をお止めください。
l下記の用途以外には使用しないでください。


鉄筋用スペーサに関する基準

鉄筋用スペーサ、かぶりに関する技術的基準(抜粋)2023.2月改定

○国土交通省 土木工事共通仕様書 R4年3月

第1編 共通編 
第3章 無筋・鉄筋コンクリート
第2節 適用すべき諸基準 「土木学会 コンクリート標準示方書(施工編)平成30年3月
第7節 鉄筋かぶりの確保
受注者は、設計図書に特に定めのない限り、鉄筋のかぶりを保つよう、スペーサーを設置するものとし、構造物の側面については1m2あたり2個以上、構造物の底面については、1m2あたり4個以上設置し、個数について、鉄筋組立て完了時の段階確認時に確認を受けなければならない。鉄筋のかぶりとはコンクリート表面から鉄筋までの最短距離をいい、設計上のコンクリート表面から主鉄筋の中心までの距離とは異なる。また、受注者は、型枠に接するスペーサーについてはコンクリート製あるいはモルタル製で本体コンクリートと同等以上の品質を有するものを使用しなければならない。

※「型枠に接するスペーサ」とはコンクリート標準示方書の記述にもある通り、型枠底面に直接設置して使用するスペーサのことであり、表面にスペーサが露出する恐れのある上床版下面等(スラブ下面)に設置するスペーサを指す。また、同等品質以上の確認は材料圧縮強度による。



○コンクリート標準示方書(平成30年3月、施工編)(社)土木学会

10章 鉄筋工
 「型枠底面に設置するスペーサは鉄筋の荷重を直接支える必要があり、型枠と接する面積が大きくなり上床版下面等ではコンクリート表面にスペーサが露出することになる。したがって、この施工標準では、強度、耐久性および外観を考慮してモルタル製もしくはコンクリート製を使用することを原則とした。モルタル製あるいはコンクリート製等のスペーサを用いる場合は、本体コンクリートと同等以上の品質を有するものを用いることとする。また、使用するスペーサの寸法は最小化ぶりを確保し、鉄筋の位置を許容誤差内に納めるために適したものを選ばなければならない。」

中略

「プラスチック製スペーサは、型枠底面に用いるには所定の耐荷力を保有するために寸法の大きなものにする必要がある。また、材質によってはコンクリートとの熱膨張率の相違や付着等の問題を生じる場合もある。したがって、そのような箇所への適用には適していない。しかしながら、壁部材等の側壁部に用いる場合にはスペーサに作用する応力が小さく、プラスチック製スペーサであっても耐荷力が問題となることは少ない。また、側壁部では、軽量のプラスチック製スペーサはコンクリート製やモルタル製のスペーサに比べて鉄筋に固定しやすく、組立後に落下して抜け落ちることが少ない。このため、側壁部では、耐荷力、熱膨張係数、スペーサの断面内の空間(開孔率)等が適切で、耐久性に悪影響を及ぼさないことを使用実績等から確認すれば、プラスチック製スペーサを用いることも可能である。」


コンクリート施工管理要領(平成26年7月)発行:NEXCO総研

2-4 構造物用コンクリートの施工
2-4-4 鉄筋工 「鉄筋のかぶりを正しく保つために適切な間隔にスペーサを配置しなければならない」
「スペーサは、コンクリート製あるいは同等品以上のものとし、本体コンクリートに害を与えないものでなければならない。」
 ※本項に記載されていない内容については、コンクリート標準示方書(施工編)による。
 ※同等品の確認は材料圧縮強度による。



⇒星型スペーサは付着性・熱膨張・開孔率・耐荷力の問題をクリアしており、各種実験及び多数の現場使用実績からコンクリートの耐久性に悪影響を及ぼさないことを確認している。また、材料強度も本体コンクリートと同等以上であり、土木工事における鉄筋用スペーサの使用基準を満たしたものである。さらに、星型スペーサは吸水率がコンクリート製に比べ、遥かに低く、耐薬品性も非常に高いため、特に厳しい腐食性環境(塩水の影響を受ける箇所)での使用にも適している。


NETISについて


国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されました
「技術名称:星型プラスチックスペーサ」 旧登録No. QS-080024-VE
※期間満了により2019.3月末に掲載は終了しています。

※温度応力の影響を大幅に抑えたことで、熱膨張率の異なるコンクリート・モルタル製スペーサ、鋼製スペーサとも同等のひび割れ抑制効果を有する。建築分野・土木分野とも壁、柱等の鉄筋の鉛直荷重のかからない箇所に従来のドーナツ型プラスチックスペーサ、コンクリート・モルタル製、鋼製スペーサの代わりに使用できる。
※施工方法:星型スペーサは横筋に垂直(縦使い)でも、縦筋に水平装着(横使い)でもどちらでも可能である。


※工事成績評定での加点について(公共工事請負者のみなさまへ)
「NETIS登録技術のうち、事後評価が実施された技術を活用した場合、それが「有用な新技術」であれば活用効果調査票の提出により+4点、それ以外であれば発注者による活用効果調査の総合評価点が120点以上あれば、+4点となります。」総合評価方式での加点になることもある。

◎活用効果調査表の提出が必要です。

プラ・スターG使用による波及効果

コンクリート構造物の耐久性を高めることは当然、安全性の向上や維持・管理・建て替えコストの軽減をもたらすため、単純に生活する上での安心感を得ることができるのみならず経済的にも効果が大きいといえます。また、リサイクル材の使用による資源の節約は環境負荷の軽減につながり、トータルの社会的コストを低減をさせることができます。

また、本研究は福岡県飯塚市という旧産炭地の振興を目的とした新産業創出等基金研究開発事業を活用しており、産学官の連携のみならず、地域経済の発展への寄与も期待できます。(原料調達、金型製作においても地場企業との連携体制を整えている)
     
より安全により快適にみなさまが生活するうえで(株)中央産業も微力ながら貢献できればと考えています。
そのためにも、より多くの建築・土木現場、コンクリート製品製造に「プラ・スターG」が用いられることを
願います。

                   
     
     
   お問い合わせ、資料請求、ご注文は金属加工事業部まで
         




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